「投資を始めたいけれど、何から学べばいいのかわからない」という方もいるのではないでしょうか。
投資初心者の方が最初にぶつかるのが、「信頼できる情報をどう得るか」ということです。SNSやYouTubeでも情報は手に入りますが、断片的だったり偏っていたりすることも少なくありません。
そこでこの記事では、投資初心者の方におすすめな書籍10冊を厳選してご紹介します。
金融庁や専門家からも評価される書籍もあるので、自分の性格や目的に合った一冊を見つけて、安心して投資の第一歩を踏み出しましょう。
なぜ「本」で学ぶのが投資初心者に向いているのか?

投資を始めるにあたって、まず考えておきたいのは「どこから情報を得るか」です。ネット記事やSNS動画は手軽に情報を取得できる反面、知識が断片的になりやすく、初心者にとっては偏った知識や誤解が生まれやすくなります。
一方で、本は筆者の経験や理論に基づいたストーリーと知見を学べます。特に初心者向けに書かれた本は、難しい専門用語を避け、イラストや実例を交えてわかりやすく構成されているため、投資初心者でも理解しやすい内容になっているのが魅力です。
また、本は出版されるまでに複数の編集者や専門家のチェックを受けているため、情報の信頼性が高いことも大きな利点といえます。
学習手段 | 特徴 | 初心者向けか | 情報の信頼性 |
SNS・YouTube | ・スピーディに学べる ・断片的な情報になりやすい | △ | △ |
ブログ記事 | ・最新情報が多いが、良い情報と良くない情報が混ざっている | △ | △〜◯ |
書籍 | ・体系的にまとめられている ・信頼性が高い ・深く理解することが可能 | ◎ | ◎ |
「正しい知識を正しく理解する」この第一歩を踏み出すために、まずは自分に合った一冊を手に取ってみることが、投資について詳しくなる近道といえるでしょう。
投資初心者におすすめの本10冊を徹底解説!

ここからは、投資初心者にとって特に信頼でき、かつ読みやすいおすすめ書籍を10冊ご紹介します。それぞれの書籍にはどのような特徴があり、どんな読者にマッチするのかを詳しく解説しました。
投資初心者の方でも「この一冊なら読めそう」「今の自分の知識レベルに合っている」と感じられる本が見つかりますので、ぜひ参考にしてください。
1. 投資家が「お金」よりも大切にしていること(藤野英人)
「投資家が『お金』よりも大切にしていること」は「投資=お金儲け」という固定観念をやさしく打ち砕いてくれる一冊です。著者の藤野英人氏は、レオス・キャピタルワークスの創業者であり、日本におけるESG投資(環境・社会・ガバナンスに配慮した投資)の先駆者でもあります。
本書の最大の魅力は、「投資は社会を良くする手段である」という視点が得られる点です。単なる資産形成だけでなく、社会との関わり方や働くことの意味まで問いかけてくれます。
「社会貢献としての投資ってどういうこと?」と気になった方は、ぜひ手に取ってみてください。
特徴 | 内容 |
投資の哲学 | 社会貢献としての投資視点 |
対象の読者 | お金儲けだけが目的ではない投資初心者 |
難易度 | 優しめ・ストーリー性が強く読みやすい |
2. お金は寝かせて増やしなさい(水瀬ケンイチ)
「お金は寝かせて増やしなさい」は、インデックス投資を実体験ベースで紹介したロングセラー本です。著者は20年以上インデックス投資を実践しており、派手な手法ではなく「地味だけど堅実」な運用を紹介しています。
暴落時の対処法やメンタルの持ち方など、実際の経験からアドバイスをしてくれているため、初心者が抱きやすい投資の不安を解消できる一冊といえるでしょう。
特徴 | 内容 |
実体験 | 著者の長期インデックス投資歴 |
安定志向 | 「積立×分散×長期」の実践法 |
メリット | 精神的な不安を和らげる知識が得られる |
3. 全面改訂 ほったらかし投資術(山崎元・水瀬ケンイチ)
「全面改訂 ほったらかし投資術」は、山崎元氏と水瀬ケンイチ氏の共著で、投資の初心者にありがちな疑問である「何から始めればいいか」を、シンプルに教えてくれている一冊です。タイトルにある通り「ほったらかし」でできる投資方法として、低コストのインデックスファンドを用いた積立投資が紹介されています。
家計の見直しから生活防衛資金の考え方までカバーされており、初心者が抱える投資やお金に対する漠然とした不安を解消するのにも役立つ一冊といえるでしょう。
特徴 | 内容 |
投資戦略 | 自動積立&インデックス運用 |
家計管理 | 生活防衛資金の解説あり |
投資スタイル | 放置型・手間がかからない投資に興味がある人に最適 |
4. きみのお金は誰のため(田内学)
「きみのお金は誰のため」は、金融の知識を“物語”形式で学べる斬新な一冊です。中学生と投資家が出会い、お金の本質について対話を重ねるという構成で、まるで小説を読んでいるような感覚で金融教育が受けられます。
大人にも深く響く内容でありながら、子どもも理解しやすい言葉で書かれているため、家族で共有して読むのにも適しています。
「将来のことを考えて、子どもにも金融知識を学ばせたい」「すらすら読める投資本を探している」という方にぴったりでしょう。
特徴 | 内容 |
ストーリー形式 | 教養小説+金融入門 |
教育的価値 | 子どもも大人も学べる設計 |
読みやすさ | 難しい投資用語はなく、読みやすい |
5. 臆病な人でもうまくいく投資法(竹川美奈子)
「臆病な人でもうまくいく投資法」は、リスクが怖い人でも「これならやってみよう」と思えるような、心理的ハードルを下げてくれる一冊です。積立投資の利点や資産分散の重要性がわかりやすく解説されているため、読めば投資に対する不安が和らぐでしょう。
「投資を始めたいけれど、怖い…」という方に、ぜひ手に取っていただきたい書籍といえます。
特徴 | 内容 |
安心設計 | 臆病な人向けの投資マインド |
解説内容 | 積立・分散・長期のメリット |
推奨読者 | リスクを避けたい投資初心者におすすめ |
6. 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術(カン・チュンド)
「毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術」は、著者カン・チュンド氏が、忙しいビジネスパーソンでも実践できるインデックス積立投資の手法を紹介した一冊です。
給与天引き感覚で毎月5万円を積み立て、年1回のリバランスで30年後に7000万円の資産形成を目指します。専門知識がなくても始められ、時間をかけずに安定した資産を築く方法が具体的に解説されているのが特徴です。
長期的に計画を立てて資産形成したい会社員やフリーランスにぴったりといえるでしょう。
特徴 | 内容 |
ターゲット | 忙しいビジネスマン・老後対策 |
メイン手法 | 月額積立・資産配分の最適化 |
ノウハウ | 商品の選び方・年数シミュレーション付き |
7. 転換の時代を生き抜く投資の教科書(後藤達也)
「転換の時代を生き抜く投資の教科書」は、経済記者の後藤達也氏が、「いま起きている社会とお金の関係」をやさしく解説する一冊です。インフレ、金利、為替などの基礎知識から、今後の投資戦略までを丁寧に解説しています。
投資商品の分析ではなく、投資の背景にある経済の動きやトレンドを知りたい方向けの書籍です。
特徴 | 内容 |
経済リテラシー | 社会の動き×投資視点 |
学び方 | 身近なニュースで考える投資 |
読みやすさ | 知識ゼロでも理解できる構成されている |
8. 改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん(ロバート・キヨサキ)
「改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん」は、ロバート・キヨサキ氏が「金持ち父さん」と「貧乏父さん」の教えを通じて、お金に対する考え方の違いを描いたベストセラー本の改訂版です。資産と負債の違いや、学校教育では教わらない金融知識の重要性を教えてくれる一冊。
変化の時代を生き抜くための金融教育本として、多くの人から支持されている書籍といえます。
特徴 | 内容 |
哲学書的内容 | 資本主義の本質とお金の働き方 |
読者層 | マインドセットから変えたい人 |
成果 | 金融リテラシーを底上げ可能 |
9. ウォール街のランダム・ウォーカー(バートン・マルキール)
「ウォール街のランダム・ウォーカー」インデックス投資の有効性を論理的に証明する「投資理論の教科書」です。「市場は予測不可能」という視点から投資の本質を説いているのが特徴です。
やや難易度は高めですが、合理的な投資判断を下したい中級者以上には絶好の指南書となります。
特徴 | 内容 |
分析手法 | 効率的市場仮説・データ重視 |
難易度 | 中〜上級者向け・専門用語多め |
価値 | 一生使える投資思考が学べる |
10. 父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。(ヤニス・バルファキス)
「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」は、元ギリシャ財務大臣ヤニス・バルファキスが、十代の娘に向けて経済の本質を語った一冊です。専門用語を避けて宗教、文学、SF映画などさまざまな例を用いて、格差や金融の仕組み、仮想通貨、環境問題までをわかりやすく解説しています。
娘に語りかける設定で書かれているので、難しい言葉はなくかなり理解しやすいため、投資初心者にうってつけの一冊といえるでしょう。
特徴 | 内容 |
教養書 | 経済思想・社会構造の学び |
対象 | 金融の「背景」を知りたい人 |
スタイル | 読み物+哲学的要素あり |
>>父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。
まとめ:投資のスタートは「正しい1冊」との出会いから

この記事で紹介した10冊は、どれも投資初心者にとって信頼できる“道しるべ”になるような書籍です。どの本を選ぶかは、あなたが「何を知りたいか」「どこまで深く学びたいか」によって異なります。
自分の関心に最も近い本から読み始め、そこから学びを深めていくのがおすすめです。
本を読むことで得た知識は、流されがちな投資判断に“芯”を持たせてくれます。リスクとリターンの関係、資産形成の基本、投資の社会的意義など、自分の言葉で語れるようになれば、投資初心者から一歩先に進めるでしょう。
まずは本を手に取り、「学び」から「実践」へ一歩を踏み出してみませんか。